
車で楓駅に到着すると、駅にはファンと思われる人が少し残っていました。私はすぐに駅舎に向かっていたのですが、友人が「停まっていたJR関係者の車に駅ノートがあった」と言うので、本州の友人が交渉して見せて頂くことになりました。
駅舎内で駅ノートを見ていたのですが、ゲームのキャラクターが記載されているノートについて職員の方に説明するのは大変でしたよ…。お互い、駅の品位としては良くないという思いは同じでしたが…。
12時に駅舎を施錠すると言うことなので、それまで駅ノートを読んでいたのですが、他にもファンの方々が駅舎に入ってきて、いろいろと楓駅に関する話をしていました。 そうしていると、ある人が「ここにいる人達でベンチに座ってる写真を撮ろうか」と言ったので、誰も嫌がることなく、笑いながら撮ってましたね。
そして、外に出て、駅名標と一緒に集合写真も撮ってしまいました。周りには保線区の人やJR北海道の職員、そして、取材に来ていた北海道放送のクルーがいたというのに…。 職員の方は、保線区員に「鉄道ファンが写真撮ってるから、もうちょっと待って」と言っていただく等、親切にして頂きました。
全ての写真が撮り終わると、ついに駅名標の取り外しになります…。作業員の手でボトルが緩められ、全て外し終わり、駅名標が外され、ホームに置かれる…。駅の廃止というものは、臨時列車を走らせるのではなく、この駅名標の取り外しということで実感できるものであると言うことが、改めて感じられましたよ…。



作業員は特急ホームの方で作業をはじめ、JR北海道の職員の方は車で帰っていきましたが、我々ファンは少しの間外で楓駅話をしていました。そして、風が冷たくなり、雪も降ってきたので、解散することに。急に雪が降ってきたので、思わず空からの演出かとも思いましたね…。

石勝線・楓駅、2004年3月12日をもって23年の歴史に幕が降りました…。